以前、ジャズのCDを検索していたときに、ちょっと面白いことに気が付いた。
赤・白・黒の組み合わせでCDのジャケット画像が構成されていると、文字が背景から浮き出て見えるものがあるのだ。
どうやらこの3色を使うと、配置次第で人の目は平面に奥行きがあるように錯覚してしまうらしい。
色の組み合わせによる錯視
CDのジャケ写
以下の3枚はいずれもジャズピアニスト、クロード・ウィリアムソンのアルバムのジャケットだ。
それぞれに配置されている文字をよく見てほしい。
よく見るというか、あえてぼんやり見てみるというか。
赤地に黒と白の文字なんだけど、黒字のアルバムタイトルが浮かび上がって、白地のアーティスト名が沈み込んでいるように見えませんか?
こちらは黒地に赤と白の文字。この場合は白い字より赤い字が手前に浮き出して見える。
こちらも同じパターンだ。ウェブ上の画像だけでなく、実物を見た場合にもこんなふうに奥行きが現れるのだろうか?
ほかにも見つかる
ジェイムズ・ブラウンのドキュメンタリー映画、『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』のサムネイルでも、黒い字が浮かび上がっている、または薄青色が沈んでいるように見える。
小さいほうがよりわかりやすいかも?
アントニオ・バンデラス主演の映画では、黒地に赤が浮かび上がるパターンだった。
この色の組み合わせに注意していればもっと見つかるかもしれない。
なぜ奥行きを感じてしまうのか考察
こういうのって人によって見え方が違ったりするのだろうか? ぼくには結構立体的に見えるのですが。
一般的に白が膨張色で黒が収縮色と言われているし、もしそうなら白のほうが大きく、つまり手前に見えてもよさそうなのに、白はいつも沈んで見える側なのが面白い。
膨張色だから膨らんで輪郭がぼんやりして見え、そのことでピントが合っていないように脳が錯覚して、隣り合う黒や赤の文字と比べて遠くにあると判断してしまうのかもしれないね。
だとしたら輪郭のぼけて見えやすい人、つまりぼくのように視力の悪い人のほうが、この錯視の立体感を得られやすいということも同時に言えるのかもしれない。