ビートルズのベストアルバム赤盤+青盤の4枚組セット「THE BEATLES 1962 - 1970」を買ったので「Beatles 1」と曲目を比較してみよう
ビートルズの赤盤と青盤
『THE BEATLES/1962~1966』(通称「赤盤」)と『THE BEATLES/1967~1970』(通称「青盤」)は、ビートルズのそれぞれ前期と後期の名曲を集めた各2枚組のベストアルバムだ。
その赤盤と青盤がセットになった、4枚組CDを購入した。
タイトルは『THE BEATLES 1962 - 1970』。
日本では赤・青の分売のみだったのだけど、海外ではこうしてセットのかたちでも売られていたらしい。
まあセットとはいえ、赤盤と青盤を一緒に紙ケースに収めただけで、内容は別売りのものと全く一緒。輸入盤なので価格も日本版より安かったようだ。
今回はそれを中古で購入した。外側の紙ケースの背表紙が色あせていたが、中の紙ジャケやディスク、ブックレットは使用感がなくきれいなままだった。
中身はリマスター版
このCDの音源は2009年にリマスターされたバージョンで、それ以前の93年に初CD化された時のバージョンと聴き比べた人によると、音質がよくなっているそうだ。
ぼくはその93年バージョンのCDを、学生時代にTSUTAYAで借りて、カセットテープに録音して聴いていた。
カセットテープもTSUTAYAのレンタルCDも、今となってはロストカルチャーに近づいていて、しみじみしてしまうな。
いま新しいリマスター版だけ聴いて昔のものと音の違いが判るとも思えないけれど、音がどうこう以前に、若いころに聴いていた名曲の数々に再び出会えるのが単純にうれしい。
『Beatles 1』との曲目の違い
『Beatles 1』の曲数は27曲
この赤盤+青盤4枚組の『THE BEATLES 1962 - 1970』を買う際には、もっとあとに出たベスト盤である『Beatles 1』も比較検討した。
4枚組の曲数が全部で54曲なのに対し、『Beatles 1』では27曲で、ちょうど半分だ。
そこで『Beatles 1』にはどの曲が入っていないのか、それぞれの曲目を調べて違いを見てみた。
曲目の比較
以下は『THE BEATLES 1962 - 1970』の4枚分の曲目リストだ。
『Beatles 1』にも入っている曲には★を付けている。
まずは赤盤の2枚。
<DISC-1>
1.ラヴ・ミー・ドゥ ★
2.プリーズ・プリーズ・ミー
3.フロム・ミー・トゥ・ユー ★
4.シー・ラヴズ・ユー ★
5.抱きしめたい ★
6.オール・マイ・ラヴィング
7.キャント・バイ・ミー・ラヴ ★
8.ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! ★
9.アンド・アイ・ラヴ・ハー
10.エイト・デイズ・ア・ウィーク ★
11.アイ・フィール・ファイン ★
12.涙の乗車券 ★
13.イエスタデイ ★
<DISC-2>
1.ヘルプ ★
2.悲しみはぶっとばせ
3.恋を抱きしめよう ★
4.デイ・トリッパー ★
5.ドライヴ・マイ・カー
6.ノルウェーの森
7.ノーホエア・マン
8.ミッシェル
9.イン・マイ・ライフ
10.ガール
11.ペイパーバック・ライター ★
12.エリナー・リグビー ★
13.イエロー・サブマリン ★
そして青盤の2枚。
<DISC-1>
1.ストロベリー・フィールズ・フォーエバー
2.ペニー・レイン ★
3.サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
4.ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
5.ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
6.ア・デイ・イン・ザ・ライフ
7.オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ ★
8.アイ・アム・ザ・ウォルラス
9.ハロー・グッドバイ ★
10.フール・オン・ザ・ヒル
11.マジカル・ミステリー・ツアー
12.レディ・マドンナ ★
13.ヘイ・ジュード ★
14.レボリューション
<DISC-2>
1.バック・イン・ザ・U.S.S.R.
2.ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
3.オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
4.ゲット・バック ★
5.ドント・レット・ミー・ダウン
6.ジョンとヨーコのバラード ★
7.オールド・ブラウン・シュー
8.ヒア・カムズ・ザ・サン
9.カム・トゥゲザー ★
10..サムシング ★
11.オクトパス・ガーデン
12.レット・イット・ビー ★
13.アクロス・ザ・ユニバース
14.ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード ★
『Beatles 1』に入っている曲は、すべて赤+青のセットにも入っていた。しかしこうして見ると、えっこの曲が入ってないの! と思うものもあるなあ。
『Beatles 1』は全英または全米のチャートで1位を獲得した曲だけ集めたベスト盤だそうだから、1位をとれなかった名曲が漏れてしまったのだろう。
赤盤にある「プリーズ・プリーズ・ミー」や「ノーホエア・マン」が『Beatles 1』には入っていない。
青盤からは「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」が漏れているし、DISC-1の「サージェント・ペパーズ…」から「ルーシー・イン・ザ・スカイ…」に至る圧巻の流れも『Beatles 1』では聴くことができない。
なによりぼくには『Beatles 1』に「ヒア・カムズ・ザ・サン」が入っていないことに納得がいかなかったのだけど、この曲、なんと当時シングルカットされていなかったそうで、それでは1位を獲りようがないので仕方ない。
個人的には「ヒア・カムズ・ザ・サン」は、ビートルズという枠組みを超えた名曲だと思っている。
「イエスタデイ」や「ヘイ・ジュード 」や「ロング・アンド・ワインディング・ロード」は、名曲であるのは確かにしても、ウェットで重いし、どうしてもビートルズというグループの印象を抜きにしては聴くことができない。
それに対してG・ハリスン作曲の「ヒア・カムズ・ザ・サン」はふとした時に車のラジオから流れてくるのを聴いて一緒に口ずさみながらなぜか涙ぐんでしまうような、人生の中で時々偶然に出会いたい名曲で、ほかには替えがたい、美しいたたずまいを持っていると思う。
ポンキッキとビートルズ
赤盤に収録されている「プリーズ・プリーズ・ミー」をはじめとして、ビートルズの楽曲は「ひらけ!ポンキッキ」の短いコーナーでも結構使われていた。だから昭和後期の子であるぼくは、ビートルズを知らなくても曲だけは幼少期から頻繁に耳にしていたのだ。
画像は「『ひらけ!ポンキッキ』スポット使用曲リスト」というもので、『昭和のテレビ童謡クロニクル』という書籍より引用している。Amazonでほかのページも見ることができる。
ビートルズのベスト盤各タイトル
今回購入した『THE BEATLES 1962 - 1970』その他、Beatles 1や赤盤・青盤単体作品へのリンク。