楽天市場では、2020年3月18日から、ひとつのショップで3980円以上の買い物をすれば一律で送料無料になるサービスが始まる予定だ。
この送料の無料化で、楽天ユーザーは恩恵を受けることが多くなりそうだ。
いまのところ、これはあくまで楽天市場が発表している予定であり、送料を実際に負担するショップ側の組合が反発していて、まだ本決まりではないかもしれない。
沖縄県・離島へは9800円以上で送料無料
そして我々沖縄県民にとっては、(まあいつものことではあるけれど)他府県とは異なり、9800円以上で送料無料という高いところにラインが引かれている。
これまでの楽天市場では、たとえショップのページに「送料無料」と書かれていても、沖縄・離島は(場合によっては北海道も)例外であることが多いため、自動的に脳がそれを消去していた。沖縄あるあるのひとつだ。
しかしともかく今後は、9800円以上とけっこう高いハードルではあるけれど、送料無料で商品を買える機会が増えてくるだろう。とりあえずそのことは、いち楽天ユーザーとして歓迎したいと思う。
まあ、正直に言えば、沖縄県民は他府県民の2.5倍くらいの買い物をしないと送料無料にならないので、そこまでサービス拡充のインパクトはない。これが全国一律か、せめて5980円以上くらいだったら、まだ納得感もあったかもしれないけれど。
公式のアナウンスはこちら。
【楽天市場】一部商品・地域・ショップを除き、同一ショップ内の購入が3,980円(税込)以上で送料無料
楽天の送料無料化の問題
今回の送料一律無料化で問題になるのは、実際の送料を出店者、つまりショップ側が負担するということだ。
楽天はショッピングセンターでいうテナントビルであって、楽天市場内の多くのショップは、そこに入居している店子(たなこ)である。
沖縄県民向けの記事なので、ローカルスーパーでたとえてみよう。
サンエーにいくと、食品や一部衣料など、サンエー本体が売っているものも買える。
でもサンエー内で、サンエーとは別の会社のお店で買い物をすることもある。田園書房とか、ABCマートとか、ミスドとか。
イオンでも食品スーパーはイオン本体が経営しているけど、それ以外の売り場には、エディオンやジミーや銀だこなどの、別の会社が店子として入居している。
楽天市場でもそれと同じような形になっていて、「楽天でTシャツを買った」というときは、それは具体的には「楽天市場に出店している『Tshirt.st』というショップで買った」ということだったりする。
ちなみに、楽天市場にはサンエーも出店していて、ポークなんぞを売っている。
また、小禄にあるフェローズさんは、実店舗はそう大きくはないショップだけど、楽天市場ではオーダーシャツやスーツで全国的な有名ショップだ。
こんなふうに、楽天市場には、全国津々浦々のいろんな業態のお店がネットショップを出店していて、まさに全国規模の市場(いちば)といえる。
だからその意味では、楽天での買い物には、日本各地の地元にお金を落とし、国内でお金を回すという意味もあるのだ。
Amazonにも、同様の市場のようなしくみはある。マーケットプレイスがそれだ。
ただAmazonの場合は、Amazon本体がほとんどなんでも取り扱っているので、マーケットプレイス店舗の存在感はそんなに大きくない。
ユーザーとショップでWin-Winになれるか
買う側の僕の視点からいえば、楽天で服を探していて、いいのが見つかったから買おうと思ったらショップが遠方で、沖縄までだと送料がかさむなあ…と思うこともある。
ネットショッピングをしていて、商品そのものは安いのに送料を足したら割高感が出てしまって結局買わなかったという経験を、沖縄県民の多くはしたことがあるのではないだろうか。
もちろんそれは買いたいほうだけでなく、売りたいほうにとっても同じことが言える。
ショップ側では、「沖縄のお客さんか、送料がかかって儲けが少ないなあ…」ということもあるだろう。
もちろん中には、アパレルのPATYさんのように、北海道のショップなのに沖縄でも離島でも送料330円で発送してくれるところもある。
PATYさんは5500円以上で送料無料になる。
それぞれのお店がこのように個々に送料を設定しているのが現状で、これを全ショップ一律に、3980円(または9800円)のラインで線引きして、それ以上は無料にしようというのが、今回の楽天市場の送料無料化だ。
現在の楽天市場にはいろんな業種のショップが存在するので、扱っている商品によっては、送料が大きな負担になってくることもあり得るだろう。
ショップによっては一定金額以下でも引き続き送料無料
今回の楽天の送料無料化は、あくまでショップでの購入金額の合計が3980円または9800円以上になれば送料無料にしようというものだ。
だから、個別のショップが、それより低い購入金額でも送料無料にしているのはかまわない。
たとえば現在、ブックオフオンライン楽天市場店では、「購入金額3000円以上で送料無料」となっている。
楽天の一律送料無料化以降も、これは変更はなさそうだ。
今回の送料無料化の決定を受けて、個々のショップで送料の改定はあるのかもしれないが、現在送料無料で購入できているショップの多くは、今後もそのまま送料無料で利用できるだろう。
沖縄県民が楽天で買いやすくなりそうなもの
9800円以上の買い物が送料無料になることで、どんなものがこれまで以上に買いやすくなりそうか考えてみた。
お取り寄せの食品
食品系は、Amazonなどと比べて楽天に強みがあるジャンルだ。とりわけ生鮮食品とスイーツ、地方の名産品は、楽天が強い。
食品は取り扱いが繊細なものだし、地方の規模の小さいショップが多いこともあるのか、送料は比較的高めに設定されていることが多いようだ。今回の送料無料化で、全国のおいしいもののお取り寄せはしやすくなるばず。
沖縄は9800円以上と送料無料になるラインが高いけれど、まとめ買いやここぞというときの高級食材などはより身近になりそうだ。
ただしクール便は対象外なので、対象になる食品も限定されてしまいそうではある。
お酒
以前見た統計によると、沖縄県民が楽天市場で一番よく買っているお酒の種類は、ビールでも泡盛でも日本酒でもなく、ワインだそうだ。
9800円以上で送料無料になるのなら…と、いつもより高いワインを買ってみる人も出てくるかもしれない。
ファッション
僕自身の場合でいうと、送料が無料になりそうなのは、服や靴を買うときくらいだろうか。
でも9800円以上となると、すでに多くのショップで送料無料で購入できるんじゃないかとも思う。
趣味的でコアな商品
趣味的で専門的な商品は、値段もそれなりにすることが多い。
カメラのレンズくらいだったら、Amazonでも送料無料で買えたりするので、もっとマニアックなものがいい。
車いじりが趣味な人は、県内ショップでは欲しいパーツが容易に手に入らないことも多いのではないか。
こうした趣味のジャンルでは、恩恵を受けることが多くなるかもしれない。
今回の送料無料化に影響なさそうなもの
家具類や大型家電などは、サイズの面でこの送料無料の対象外になりそうだ。
大型便
最初にこの送料無料化のニュースを聞いた時、僕は「あ、これで楽天で自転車を買える」と思った。でも大型の荷物は対象外と知って、多少落胆した。
楽天市場がいう大型便がどれくらいなのかよくわからないが、参考までにヤマト運輸や佐川急便のサイトでは、大型便はそれぞれ160サイズとある。
160サイズとは、荷物の箱の縦・横・高さを足した長さが160cm以内であることだ。
たとえば箱の大きさが50×50×50cmなら、150サイズとなり、この範囲に収まる。
もっと具体的には僕の部屋にあるこたつテーブルが60×60×36cmくらいで、3辺の合計が156cm、これもぎりぎり160サイズだ。
まあまあ大きいけれど、それ以上の大きさだと送料無料の対象外となる。
自転車はどう考えても150サイズには収まらないし、組み立て家具なども、ほとんどは対象外になるだろう。ちょっと大きめの家電もこの基準に引っ掛かりそうだ。
沖縄のショップから買うとき
ショップが沖縄県内にある場合も、この送料無料の対象外になる可能性がある。
「また、商品の発送元が、沖縄・離島・一部地域の場合は、送料無料の対象外となる場合がございます。」とある。
沖縄にショップを構えると、事実上ほとんどの発送先が遠方になり、送料無料に耐えられないということはあるだろうから、これは理解できる。
沖縄県民が沖縄県内に拠点のあるショップから9800円以上の商品を買った場合でも送料がかかる、ということも規定上はありうるので、それは各ショップで確認する必要があるだろう。