古くてもう使っていないフラットベッドスキャナを、分解して廃棄できるようにしたい。
「おもキャン」ではこれまでにも、ノートPCやHDDを分解・破壊して記事にしてきた。
このスキャナも長年のあいだ処分に困っていたもので、いつか分解して捨てようと思っていたのを、今回実行することにした。
フラットベッドスキャナCanoScan N676Uを分解して廃棄するまで
古いフラットベッドスキャナCanoScan N676U
フラットベッドスキャナの機種はキヤノンのCanoScan N676U。
発売されたのは2001年だからかなり古いものだ。
よく使っていたのはWindows Meのころで、それ以降はずっと死蔵していた。OSが64bitになってからは、正規のドライバも提供されていない。
2年くらい前に古いPCや液晶モニタなどの廃家電類といっしょに廃品回収業者の処分場に持っていったときに、これだけ引き取ってもらえなくてしかたなく持ち帰ってきた経緯がある。
でもその時は、アルミ製のエアコン取付枠が数百円のお金になったっけ。
フラットベッドスキャナCanoScan N676Uの分解
このスキャナをまずは全方向から眺めてみた。
ひっくり返してみたりしたけど、珍しいことに、見えているねじがひとつもない。
よくゴム足の下などにねじがあったりするけれど、ここにはなかった。
薄いプラスチックのシールの下に2本のねじがあった。
しかしこのねじを外したものの、それでどこかが動いたり、外れるようになったということもない。どうなってるんだろう。
この楕円形が怪しいと思ったが、ここはゴムやシールではなかった。
ふたを少し横にずらすとダブルヒンジになって、厚みのあるものも挟めるようになっている便利な機能にいまさら気づく。
それにしても、このふたの裏面が白いのはなぜなんだろうと当時は思っていた。いまの製品でもそうなのだろうか。
ここが白いと、スキャンした画像に原稿の裏が透けてしまうのだ。
だからぼくはいつも原稿の上に黒い紙を一枚置いてスキャンしていた。そうすれば裏のページが透けない。
ヒンジの下側にもシールがあった。はがしてみたものの、なんだこれは。ねじではないな。
ここに隙間があって、このパーツがどこかで爪で嵌まっていそうなんだけどな…。
さっきの楕円形の部分の下に爪があった。
しかし爪を外してもまだ強力なシールで貼りついているので、それをはがす。
要領がわかれば逆側も同じように。
これでガラスをずらして外せるようになった。
さっきのヒンジ下のシールの下に見えていたのは、光学ユニットを引っ張って移動させるワイヤーだった。穴のほうにずらせば外れる。
ワイヤーと並行している金属の棒はユニットの移動を助けるガイドで、グリスでぬるぬるしている。
最初に外したスキャナの裏側のねじは、この棒が動かないように固定する役割だったようだ。
分解してみれば案外簡素なもので、金属のフレームなども使われていず、燃えないごみの量はそう多くなかった。
ふた部分にもアルミの外装がついていたので、それを外して丸める。
最後にプラスチック部分を万能ノコで半分にして、捨てやすくしておいた。このプラスチックはぼくの町では燃えるごみとして出すことができる。これでフラットベッドスキャナを燃えないゴミ、ガラス、燃えるごみに分別できた。
ちなみにこういう薄手のプラスチック類は、「粗大ごみカット用」などと称して売られているノコギリよりも、むしろアサリ(のこぎりの歯のギザギザの左右方向の飛び出し)がなく歯の細かいホビー系のノコを使うほうが、無用な引っ掛かりを感じることなく、楽に切ることができる。
オルファのホビー用のノコがこれ。こういうタイプのものを1本持っているといい。廃家電がごみとして捨てやすくなる。
ドキュメントスキャナとフラットベッドスキャナ
ぼくは書籍のPDF化にドキュメントスキャナを使っているので、フラットベッドスキャナがなくてもおおかたの用は足りている。
でも高画質で残したい写真集系の本や、A4を超える大きさの雑誌は、電子化できずにまだ残っている。こうした本や雑誌はフラットベッドスキャナでないとスキャンができない。
またハードカバーの表紙(カバーではなく厚い表紙部分)や見返しの情報をスキャンしたいことがあっても、ドキュメントスキャナではこれまたスキャンすることができない。
だからフラットベッドスキャナもあればなあと考えてはいるのだ。
今から新しいフラットベッドスキャナを買うとしたらCanoScan LIDE 400になるだろう。
CanoScanではA4以上の大きさの原稿も画像合成でスキャンできるというのだけど、それで雑誌を何冊もスキャンするのは大変な手間になりそう。
かといってA3対応の業務用スキャナは十万円を超えてしまってコストがかかりすぎる。8000円台のCanoScan LIDE 400がやっぱりベストだろう。