ここしばらく古文(古典)に興味があって、今は百人一首の本を読んだりしている。
百人一首の入門に向いていると感じた本2冊を紹介したい。
百人一首のおすすめ解説本
ちくま文庫の『百人一首』
ちくま文庫から出ている鈴木日出男さんの『百人一首』。
見開き2ページを使って1首ずつコンパクトに解説している。
句切れごとのまとまりの解説が詳しく、それぞれの歌に込められた意味とテクニックがよく理解できるいい本だ。
ただ一般向け書籍なので品詞分解など文法的なことには踏み込んでいない。
また「恋すてふ」を「こいすちょう」と自然に読めるくらいの慣れや経験は必要と思う。
原色 小倉百人一首
こちらの『原色 小倉百人一首』は高校の副読本っぽいスタイルの本だ。
三人による共著だが筆頭著者がちくま『百人一首』と同じ鈴木日出男さんで、内容的には二冊ともかなりの程度重複している。
比較すると、こちらの方が本文がカラーでイメージもわきやすいし、コラムもあり、資料的な部分でもいくらか充実している。
また、夜半を「よわ」、まがふを「まごう」と読めるように振り仮名も振ってあり、初心者でも発声の際に戸惑うことがない。
巻末には「競技かるた用ハンドブック イラストで覚える『百人一首』」がとじ込みで付属していて、競技かるたやかるた遊びの役にも立てるはず。
高校生くらいであれば文法的な解説も詳しいこちらの本の方が学びが多いだろう。一般教養として読むのなら、まあどちらを選んでもいいと思います。
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『ちはやと覚える百人一首 「ちはやふる」公式和歌ガイドブック』は、もっとあっさりと、要点のみを現代の感覚に寄せて解説している入門者向けの本だけれど、それだけに本文中の和歌に振り仮名がないのが惜しい(目次にはあるのに)。
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