1冊だけで完結する漫画をまとめて購入した。
これまでに見聞きした評判とかを参考にして7作品を買ってみた。うち5作が未読の作者のもので、新しい漫画家を知るきっかけになればと思う。
1巻で完結する漫画7点
以前、文庫になっている漫画の1巻だけを買ってみたという記事を書いた。
この時に初めて接することになった川原泉さんや山川直人さんのファンになり、ぼくはその後も彼らの作品を追い掛け続けている。
今回も新たに好きになれる作家が見つかる期待を込め、合計7冊を購入した。
岩明均 ヘウレーカ
岩明均さんの『ヘウレーカ』。
岩明さんの作品では、去年『寄生獣』の最初の3巻が電子書籍で無料だったのをきっかけに、全10巻を読んだ。
『ヒストリエ』も最初の3巻は無料で公開されていたので、完結したら通して読んでみたい。
こうの史代 ギガタウン 漫符図譜
漫画独特の記号表現である漫符。その漫符の具体的な用例を、鳥獣戯画のキャラクターたちを使って解説している4コマ漫画集だ。
こうのさんの作品では、『夕凪の街 桜の国』と『この世界の片隅で』を既読。とくに後者は表現の方法的な工夫が随所にみられて感心した。
以下の5作品は未読の作家のものになる。
今日マチ子 cocoon
今日マチ子さんの『cocoon』。
沖縄戦におけるひめゆり学徒隊と思しき生徒たちを主人公にした物語だ。
今日さんの1ページ漫画の作風は認識しているけれど、ストーリー作品は未読なのでこれを皮切りに接してみたい。
カラスヤサトシ 強風記
名前を聞いたことがあるくらいだった作家のカラスヤサトシさん。
画像検索してこの作品が一番好みに合いそうだと思ったので買ってみた。
吾峠呼世晴短編集
『鬼滅の刃』の作者の吾峠呼世晴さんの短編集。『鬼滅の刃』は長いのでまずはこちらを読んでみよう。
ちなみにマイクロソフトのIMEだと「吾峠呼世晴」「鬼滅の刃」は1単語として一発変換できるけど、「きめつ」だと「毀滅」にしかならない。
黒丸 くだけるプリン
この漫画がいいみたいな評判をSNSで見かけたので、黒丸さんの『くだけるプリン』も買ってみた。
押見修造 志乃ちゃんは自分の名前が言えない
もうだいぶ前になるけれど、この『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が、よく読んでいた建築家のブログで紹介されていたのだった。やっと読めそうだ。
感想
その後
上記の7冊をすべて読んでみた。
その中で一番感心したのは、自分としてはやや意外なことに、『吾峠呼世晴短編集』だった。
その中でも最初の短編「過狩り狩り」は、作者のやりたいことが溢れかえってまとまりがついていない様子が窺え、ほとばしる才能に総合的な実力がまだ追い付いていなかった記録と言えると思う。とてもいいものを見せてもらった。
各短編はやはり後に行くほど完成度が高まっていくのだけど、しかしその最初の作品が後に『鬼滅の刃』として結実して大ヒット作になる。
ぼくは『鬼滅の刃』は全く未読なんだけど、こうなると読んでみようかという気になってくる。
関連記事
以前の「1巻だけ買ってみた」をきっかけにファンになった川原さんと山川さんの紹介記事はこちら。
同じ時に買った、はた万次郎さんの本も追い掛けている。
今後も新しい作家に出会えるよう、ときどきはこういう試みをしていきたい。