安いmicroSDカードは偽物なのか? あやしいmicroSDをH2testwで検証してみた

128GBのmicroSDXCカードを購入した。

買ったのはau PAY マーケットの嘉年華(かねんか)というショップ。au PAY マーケットのポイントを使い、一番安いものを選んだ。

安めのSDカードにひそむリスク

購入したショップと送付元の会社名が違う

届いたのは茶封筒だった。「オープンブリッジ合同会社」と書いてあり、ショップ名の嘉年華の文字がどこにもなかった。

WOWMAの文字も見えるのでau PAY マーケットで買ったものだとわかるけれど、なんだか怪しくないか?

「オープンブリッジ合同会社」で検索してみると、楽天でSPDというショップを出店している会社であるらしい。

ここで買ったSDカードが同じような茶封筒で届いた人のブログなども出てきて、特に低評価はされていないようだった。

楽天のSPDのショップもいたって普通の、しかも繁盛してそうなメモリ屋さんの風情だ。楽天レビューのショップ総合評価も5点中4.49点とそこそこ高い(509件)。

でもなぜ「嘉年華」で買ったmicroSDがそこから届くのだろうか。

嘉年華は嘉年華でPayPayモールやQoo10でもショップを構えているが、その販売者情報を見ても「嘉年華株式会社」とあるだけで、オープンブリッジやSPDの文字は見当たらない。

いまひとつ解せないが、まあmicroSDが偽物でなければこちらとしては不満はない。

(追記:後日さらによく調べると、封筒にある出荷元のJNHというのが嘉年華の略称であることが分かった。)

H2testwで実容量を調べてみよう

エクスプローラーのプロパティでは空き容量が119GBだった。

額面の容量は128GBでも、1GBを1000MBと解釈するメーカー側と1024MBと解釈するWindowsの違いから数パーセントの差が出てくるし、また管理域にも多少のスペースを使うので、これで正常な値といえる。

でも、実は、この数字は偽装することも可能らしい。

なので、USBドライブデバイスの実際の容量を調べることのできる「H2testw」というフリーソフトを使って検証してみることにした。

H2testw - 怪しいSDカードを検証できるテストツール | ソフトアンテナ
Amazonをはじめとした各種インターネット通信販売サイトでは、USBメモリやSDカード等の各種メディアが家電量販店より格安で販売されていることがあります。 格安製品は海外版の並行輸入品であったり、最悪の場合は偽造品の場合もあるなど、ある程

書き込めるだけ書き込んで、それがきちんと読み出せるかを検証する。

これで実容量が119GBあればいいのだけど、このソフトの難点は、検証に時間がかかること。

最初の1分で書き込んだのは343MB。残り時間は6時間1分と表示されている。

ぼくはこの作業を夕食後に始めたので、最後まで書き込みが終わるのは深夜だ。かかる時間はSDカードの容量・速度や、PCの性能によっても変わるらしい。

でもmicroSDが本物なら、Class10なのでもう少し速い書き込みができるのではないのかなあ。あやしい…。

ただ今回は使用したUSBカードリーダーやmicroSDアダプタがネックになっている気がする。いつのだこれ。たぶん出始めの容量4GBとか8GBとかのころで、少なくとも十数年は前のものだ。

偽物だとしたら

悪意を持って偽物を作る場合、容量の小さいカードの表示を大きいものに偽装して、その販売差額をかすめ取ろうとする。

仮に今回のmicroSDが偽物だとすると、表示が128GBだから、おそらく元のカードは64GBのものさえも使ってないのではないかと思う。使うならもっと安い32GBとか16GB程度のものを使うのではないか。

あんまり小容量のものを使うと、使い始めてすぐに偽物だとばれてしまうけれど、ある程度の容量があるとなかなか気が付かない人もいそうだ。

浮上する不安要素

いま検索していたら、今回利用したショップの嘉年華は、偽のSDカードを販売した前科があるという情報が見つかった。

うーんこれはあやしさが色濃くなってきた。au PAY マーケットでもQoo10でもショップのレビューはよかったので信用していたのに。

ならばなおさら、この検証作業の意義も増そうというものだ。

繰り返しになるが、本物なら何の不満もない。

安物買いのなんとやらになってしまうのか

現在のAmazon価格では、同じSanDiskのmicroSD/128GB/Class10は、最安1749円(並行輸入品)。

このカードは1599円だったから安さの点では優秀だ。

ただそのわずか150円分の安さが、こうして疑心暗鬼を呼んでいる事実は否定できない。

有効期限の迫った期間限定ポイントがあったから、au PAY マーケットでなにか買うしかなかったんだよね。

本物じゃなかったらどうしようと思いつつ、偽物だったら面白いという期待も頭をもたげてきて、人の心理は単純ではない。

検証結果

朝起きると検証が終わっていた。

121909MB中、121909MBが有効。

121909÷1024=119.05。プロパティの通り、実容量119GBある本物と確定した。

容量分書き込めなかったり、書き込めた分が読み出せなかったりすると、緑色のプログレスバーが赤で表示される。

夜中気になって目を覚ましたりしてしまったけど、取り越し苦労だった。

嘉年華(オープンブリッジ?)さん疑ったりしてすみませんでしたね。

このmicroSDは、AmazonのFireタブレットで自炊PDFを読むために使う予定。

紙の本を電子化したPDFが1000冊以上は入るだろうけど、当面は未読の本を中心に入れたいので、おそらく半分の容量も使わないだろう。

検証の終わったSDカードはこのように書き込みデータで満杯になっているので、消去してから使い始めよう。1ファイルがちょうど1GBある。

読み書きの速度

今回、microSDXCのわりに書き込みと読み込みの速度が上がらなかったのは、古いカードリーダーのせいだったと思われる。

この際新しいのを買っておきたい。USB-AとCの両方で使えるものにしよう。

大容量のデータを書き込むには転送速度のボトルネックはないほうがいい。

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