とんかつまたはカツフライを模した駄菓子に「ビッグカツ」がある。
何種類か販売されている中で、わりとメジャーなのが菓道とすぐるのビッグカツではないかと思う。
今回たまたまこの2社のビッグカツ(ひとつは「ハムカツ」)を購入したので、どんなふうに違うのか比べてみたい。
菓道とすぐるのビッグカツを比較
いわゆるビッグカツは、カツとは名乗りつつ、その正体は魚介のシートを衣で覆ったものだ。
菓子なのに極力総菜に寄せて行っているのが特徴で、ソース味とかしょうゆ味が決して珍しくない駄菓子界でも、その油っ気に満ちた存在感は異彩を放っている。
今回は菓道の「BIGカツ」と、すぐるの「ハムカツ屋さんプレミアム」を食べ比べてみたい。
菓道 BIGカツ
まずはBIGカツから食べてみよう。
ハムカツ屋さんプレミアムと比べて、BIGカツ(下)のほうが厚みがある。
長さは約13.5cmだった。
ナイフで切ってみると、薄い魚介シートを分厚い衣でくるんでいる。
食べてみると、衣の厚さがあるだけに噛み応えがある。じわっと脂分がしみ出してくるが、ちょっと粉っぽいかんじもある。
やはりこれは「菓子」のカテゴリではないのではないか。
脂質と蛋白質を猛アピールしてくる物体をアルミ蒸着された平板な袋から引き出してムシャムシャ食べていると、自分がどこかしら間違った未来に逢着してしまったような気がしてならない。しかしこれが旨いから困る。
1枚あたりのカロリーは121kcalとある。
夜中にラーメンなんかを食べたくなったけど健康も気になるようなとき、これひとつあれば胃袋をごまかせるかもしれない。まあこちらもヘルシーとはいいがたいけれど。
すぐる プレミアムハムカツ屋さん
お次はすぐるのプレミアムハムカツ屋さんを試食。
「ぎゅぎゅっとポーク」などとパッケージに書いてはあるけれど、中身はやっぱり魚介シートなのだ。
西岸良平作品を意識しているようなタッチのイラスト。
こちらはソースが縦縞だった。長さは約12cmで菓道のBIGカツと比べると小ぶりだ。
ナイフで切ってみると、魚介シートの部分が赤い。
口に入れた途端に「ハムだ」と思った。ハムの風味がいきなり来る。同じようなビッグカツでも味が全然違うな。
そして辛い。かなりの辛さが後からやってくる。これは飲み物を要求するタイプの駄菓子だ。
1枚75kcal。菓道よりもだいぶカロリーが少ない。
でも尖った味付けのせいで食べた充実感がけっこう後まで続くので、これはこれで夜中の小腹満たしにいいかもしれない。
すぐるにも「ハムカツ屋さん」ではないビッグカツがあるので、どこかで見かけたら買ってみよう。
西岸良平さんは『三丁目の夕日』や『鎌倉ものがたり』が有名。