年末の新聞を読んでいたら、「おまわりさん人形 再出動」という見出しで、古い交通安全人形を地元の中学生たちが塗りなおして、新たに町内の交差点に設置されたという記事があった。
おまわりさん人形、装い新たに出動―。旧東風平町出身の中村信彦さん(故人)が1969年に交通安全を願い、私財を投じて県内各地に贈った「おまわりさん人形」。八重瀬町社会福祉協議会でひっそりと"余生"を過ごしていた1体が東風平北交差点で街頭監視活動に就くことになり、東風平中美術部の生徒が色を塗りなおした。
(記事中、生徒さんのお名前とお顔はぼかしました。)
僕も10年以上前に、八重瀬町や糸満市でこのおまわりさん人形を数体撮影したことがあったのを思い出し、当時の写真を探してみた。
八重瀬町・糸満市のおまわりさん人形たち
写真フォルダの中に、中村さん制作のおまわりさん人形は4体見つかった。いずれも2004~05年の撮影だ。
当時は製作者のことも知らず、素人っぽい造形の古い立像を単に記録として撮っていたと思う。
その後やはり新聞だったかなにかで、一度この像のことを読んだ覚えがあるが、交通死亡事故を目撃したのをきっかけで交通安全人形の制作を始めたということは今回の記事で初めて知った。
糸満市名城
おまわりさん人形は、糸満市の県道3号線沿いの、名城ビーチへ入っていく道の角にまず1体ある。
「徐行子供に注意」というメッセージは、ガードレールにさえぎられていて、極めて限られた角度からのみ視認できる。
ストリートビューでは顔にぼかしがかかってしまった。
八重瀬町小城
八重瀬町の白川小学校近辺にも1体あった。
現在は白川小学校の正門の手前に移設されているようだ。
八重瀬町富盛
八重瀬町富盛のおまわりさん人形。糸満方面から富盛の集落を抜けて突き当たる丁字路の正面にある。
ダブルのスーツでタスキなどもかけておらず、標語もないことから、比較的初期の作成だろうか。土台部分の分厚さからも、まだ手探りの時期だったのかもと想像してしまう。
糸満市武富
糸満市武富でも見つけた。
これもダブルのスーツでタスキなし。右手も上げていないが、以前は上げていたのが破損して下に付け直した、というストーリーがあったりして。
どれも探検隊みたいな帽子をかぶっている。当時(復帰前だ)の交通整理の警官はこういう帽子をかぶっていたのだろうか。
ストリートビューでは足が埋まっていた。
これらの写真を撮影した当時は、ネットで情報収集して見に行ったけれど見つからなかったものも複数あった。
だからまだほかにも別の場所に存在しているか、少なくとも2000年代初頭までは存在していたのかもしれない。
新しい「東風くん」もそのうち見に行きたい。
また別の交通安全人形
東風平中学校で「交通安全人形」というと、僕はどうしても学校のわきにあるこれを連想してしまう。
これを最初に見たのはたしか2000年代前半くらいではなかったかと思うけれど、これもあきらかに中村さんの作った像にインスパイアされていると思う。
ちなみに僕の記憶では、この写真はすでに一度塗りなおされたバージョン。足元もコンクリートに埋まっているし、作った当初は少なくともひざ下くらいまでは露出していたことが推測できる。
僕が最初に見たときは、この人たち↓によく似たカラーリングだったような気もしているのだが…、実際はどうだったのだろうか。
当時の在校生の方や、近隣の方々ならご記憶かもしれない。
東風君の場所
1月中旬に東風君を見てきた。東風君は東風平北交差点を西向けに入ってすぐ、民家の塀を背にして立っていた。
直交する国道507号沿いにあるのかと思って少し探したが、県道側だった。
全員もみあげが長い。
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