腕時計が電池切れで止まってしまった時、時計屋さんで交換してもらうと、電池代と手数料でそこそこの金額を取られてしまうけれど、自分で交換すればかなり安くあげることができる。
今回は入手しやすい電池の互換性なども含め、その交換方法を説明する。手順としては次のようなステップだ。
- 裏蓋を開け、電池の種類(型番)を確認する
- 適合する電池を準備する(互換電池でもよい)
- 電池を交換する
最初に腕時計の裏蓋を開けることができ、使われている電池の種類を確認できれば、交換作業自体はとても簡単だ。素人にも難なく電池交換できてしまう。
腕時計の電池を交換する手順
裏蓋を開ける
まずは時計の裏蓋を自分で開けられるか試してみよう。
拡大すると想像以上に汚れていたのでお見せしたくないのだけど、腕時計の裏蓋をよく見ると、外周の一部に「ここですよ」というふうに隙間がある。
そこに精密ドライバーを差し込むと、裏蓋はぱかっと開いた。安物時計だからか、あっさりしたものだ。
精密ドライバーは一番細いものを使用した。
こういう時計の裏蓋を開けるための「こじ開け」という専用工具もあり、一部の100均でも扱っているらしいけれど、僕の行くショップでは見たことがない。大きめの店舗に行けば置いているかもしれない。
蓋にネジが切ってある時計は、裏蓋に6か所くらいの凹みがあって、そこに押し当てて回す専用の工具でないと開かない。
いずれの工具も通販で数百円くらいで、購入したとしても時計店での電池交換と比べればそう高くはない。
電池の種類を確認する
裏蓋を開けたら、使われている電池の種類が確認できる。
僕の時計には、SR626SWというマクセルの電池が入っていた。
これは腕時計用の電池として、ごく一般的に使われているものらしい。
また、このSR626SWは、海外向けには377として流通している。
電池の「SW」と「W」と「無印」の違い
SR626SWと名前の似た電池に、SR626W(海外向けの376)があり、これは、基本的にはデジタル時計用だ。
品番にSWが付く電池とWが付く電池には一定の互換性があって、今回電池交換したアナログ時計にもW品番を使うことができるが、寿命は短くなる可能性がある。
ほかに末尾にアルファベットのないSR626という電池も存在し、これはパナソニックのサイトによると、腕時計用ではなく、一般機器用となっている。
もちろん、可能な限り、実際に裏蓋を開けて現物を見たうえで、使われているのと同じ種類の電池を入手するほうがいい。
適合する電池を準備する
事前に検索したところ、SR626SWは過去に100均のダイソーでも独自ブランドのものが販売されていたようだ。
でも今回は国内メーカー製を選ぶことにして、ソニーの電池をAmazonで購入した。
購入時の価格は、Amazon発送のもので268円だった。業者発送のものを選べばその半額くらいのものもある。送料込みで安くなるほうを選ぶといいと思う。
電池を交換する
電池が用意できたら、もう一度裏蓋を開けて古い電池を取り出し、新しいものと交換する。
写真の左下側から滑らせぎみにはめ込むだけでよく、とくに難しさはなかった。
あとは裏蓋をパチンとしっかりはめこみ、最後に時刻を合わせて、5分もかからずに終了。腕時計はもとどおり動き出した。
最初に裏蓋を自力で開けられて電池の品番を確認さえできれば、誰にでもできる簡単な作業だ。
感想
実際のところ、時計が止まってから1週間ほど腕時計なしの生活をしていても大きな支障はなかったので、この際腕時計フリーにしてみようかと思ったりもしていたのだけど、まあ、安く直せてよかった。電池交換は今後も自分ですることにしたい。
また今回は、スマホに取り付けた簡易マクロレンズで小さなものを撮影するのも面白かった。
直径約6.8mmの電池に刻印してある品番は小さく、肉眼では結構見づらいけれど、これがあればここまで拡大できる。
被写界深度は薄く、ピントの合う範囲は狭いが千円札のマイクロ文字も撮れた。
「ニ」「ホ」「ン」と書いてある。