疑問に思ったことをGoogleで検索すると、その疑問の解決に役立つページを検索結果に返してくれる以外にも、Googleが「お求めの答えはこれだよ」と直接答えてくれることがある。
「第25代大統領」で検索すると、ずらっと並んでいるページをひとつも開かなくても、アメリカの25代目の大統領がウィリアム・マッキンリーであることが、検索結果上ですぐわかる。
これは、その疑問の答えにふさわしいと思われる文章や図像をGoogleが既存のウェブサイトのページのなかから引用しているもので、上の画像ではWikipediaが引用されている。
この仕組みを強調スニペットという。
答えのはっきりしている単純な事実にかんする疑問などは、調べる手間が半分くらい省けるのでなかなか便利な仕組みだ。
ただ、この強調スニペットも、まれに間違っていることがある。
強調スニペットが間違っているときの対処
間違った強調スニペットの例
今回、「クエン酸 小さじ1杯 何グラム」という川柳、ではなくて疑問について検索してみた。
そうすると検索結果にこのような強調スニペットが表示された。
Yahoo!知恵袋からの引用で、「小さじ一杯はクエン酸に限らず5グラムです!!」という「答え」が表示された。
結論から言うとこの「答え」は間違っている。
強調スニペットの下にあるページもいくつか開いて確認してみたところ、クエン酸小さじ1杯は3グラムというのが大方のページの示すところだった。
小さじ1杯はたしかに一律「5cc」ではあるのだけど、粉類や液体など、同じ5ccでも測るものによってそれぞれ重さは異なってしまう。
クエン酸の場合は3グラムとするのが適当だ。
Googleに修正を促す
この例のように強調スニペットがあきらかに間違っているとわかる場合には、強調スニペットの右下に表示されているリンクから、適切にフィードバックを送るといい。
今回は「誤解を招く、または不正確な回答」にチェックを入れて送信した。
このような小さな積み重ねで、検索結果がより適切なものになっていく。
強調スニペットを信用しすぎてもいけない
強調スニペットに表示される文言は、あくまで既存のページからの引用で、その表示されたものについて正確性が保証されているわけではないことに注意したい。
上のクエン酸の例でも、誰でも答えることのできる「Yahoo!知恵袋」が引用元なので、正確性を求めたいときにはほかのページも確認しないと、誤った答えを鵜呑みにしてしまいかねない。
また、学問的に通説とは違う新しい事実が発見され、常識だと思っていたことが知らないうちに改まっていることもときどきある。
いまの子どもたちは、有名な「大化の改新」も645年に起きた「乙巳の変(いつしのへん)」とは分けて教わっているようだ。
鎌倉幕府が開かれたのも1192年から1185年に変わっている。
こうした最新の知識は、既存サイトを引用表示しているだけの強調スニペットには反映されていないこともありうるので、結果的に間違いが表示される可能性もでてきてしまう。重要事項については信用しすぎない姿勢も必要だ。