好ブログ『タニオの100均生活』が終わるという。
僕はこのブログのファンなので、いてもたってもいられなくてここに何か書こうとしている。
『タニオの100均生活』はその名のとおり100円ショップで買えるもののレビューを中心にした日常ブログだ。
2,3年前から、100均にアレ売ってないかな、と思ってGoogle画像検索した時、この『タニオの100均生活』に行きつくことがよくあった。
折り畳みいすを公園に持っていった写真をたくさん載せた記事などが強く印象に残っていて、それ以降、検索でヒットするたびに、ああまたこの人のブログにたどり着いた、と思うことが何度かあった。
僕も100均にはよく行くので、いつしか『タニオの100均生活』をブックマークして、毎晩欠かさず日課のようにチェックするようになっていた。
でもそれは必ずしも、100円商品の情報収集のためというわけではなかったのだ。
タニオさんはおそらく兵庫県にお住まいである。
居住地バレしないように注意を払っていることが伺われつつ、最近の記事にも、甲子園球場の外観や六甲あたりの街や道の風景が載ることが何度かあった。
こんなふうに自分について全部見せるわけじゃないけれど反対にまったく隠すわけでもない、プライバシーについてある程度のヴェールをかけつつ、生活の一部を公開していくというスタイルは、現在のようなSNS全盛時代以前の、さらにいえばブログ時代以前の、個人サイトが隆盛だった20世紀型ウェブサイトに理由のはっきりしない郷愁と親近感を覚える僕にとっては、好ましいものに感じられる。
この『おもキャン』も半年前にできたばかりだが、そんな感じで運営していこうと思っている。
これはキャンドゥで見かけて、『タニオの100均生活』で見たぞと思って買った小さい折り畳みいすだ。
使いみちを想定しないまま買って、案の定なににも使っていないのだけど、どう使えばいいだろうか?
今年の3月末に、長年続いてきたウェブサイト提供サービスのジオシティーズが終了した。
インターネットが善意と好奇心と照れ隠しで満ち溢れていた頃の、こういうサイト表象がなぜか好きだ。いまでも昔の体裁で更新が続いているサイトがあるとうれしくなる。
僕はこうした20世紀型ウェブサイトの持つ、個人の善意によって公開され運営されているという雰囲気が好きだったのかもしれない。
そこにはゴシップの山も悪意の渦も金儲けの誘惑もない。日常と、ほんの少しの自己顕示があるばかりで、雰囲気が穏やかで優しい。
そして『タニオの100均生活』もそんな雰囲気を持つ、現在においては貴重なブログなのだ。
僕が毎晩必ずアクセスして更新を心待ちにしていたのは、彼のブログがいつしか日々の精神的な癒しのひとつになっていたからだろう。
それが終わるというので寂しさがあるのだが、ここに一人のファンがいたということを手短かに記録しておく。不躾なお願いをいえば、たまにでいいので更新してくださればと思う。
タニオさんに影響を受けて買ったものは、折り畳みいすのほかにもまだあるかもしれない。ワイヤーネットを壁掛け収納にする方法も、彼のブログから学んだのだったか。
100均はもはや生活の一部になっていて、僕の部屋はもうダイソーならぬ小ソーくらいは開けるんじゃないかとときどき思うのだけど、タニオさんだったら中ソーを開店できそうだな、とそのたびに思ったりしていたのだ。
これもあったよ。
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