コンパクトデジカメを持って歩きながら気になったものを撮影するようなとき、いちいちかばんからカメラを出したりしまったりするのが面倒なので、100均で売っているかばんテープを使って、斜め掛けのストラップを作ってみた。
かばんテープというのはバッグの持ち手に使うような綿の丈夫なベルトのことで、100均でも売っているし、Amazonや楽天などの通販でも買うことができる。
このかばんテープと1/4インチカメラネジのついたナスカンさえあれば簡単に作ることができるので、便利そうだと思ったら自分でも作ってみたり、もっといいのを思いついたりしてほしい。
かばんテープ速写ストラップの作り方
市販されている速写ストラップは、BLACKRAPIDなどが有名だけれど、ストラップでカメラを脇腹あたりに固定しておき、撮影対象を見つけたらさっと伸ばして構えることのできる機構を持っている。
でもコンパクトデジカメのためにこれを使うのは高価だったり見た目が大仰だったりして、便利そうなのはわかっていても購入して使うには至っていない。
このページで紹介するストラップにはそのような伸縮機構はなく、あくまでカバンから取り出したりしまったりする手間を省くための斜め掛けストラップでしかないことをあらかじめお断りしておきたい。
かばんテープとはこんなもの
かばんテープとは下の写真のようなもので、幅2.5cmの厚い布製ベルトといった手芸用品だ。
ダイソーなどの100均の手芸用品売り場でも売っているし、Amazonや楽天ではカラーベルトとかレーンベルトという名前でも検索することができる。
要するに今回の記事は、これにカメラネジ付きのナスカンを通して、なにか撮りたいものを見つけたときにカメラを3秒以内に構えられるようにしようという工作がテーマだ。
100均のダイソーでは、1.5mと1.2mのかばんテープを確認することができた。
長さの好みにもよるけれど、中肉中背の男性の場合、1.5mのものをフルに使って斜め掛けにしたときに、脇腹のベルトからズボンの後ろポケットの間あたりにカメラが落ち着くと思う。
あまり窮屈にしてしまうと余裕をもってカメラを顔の前で構えることができないので、長さには多少余裕を持たせたほうがいい。
1.2mのかばんテープでも小柄な女性か、子ども用に作るなら十分使えるだろう。
Amazonなどでは1m単位の切り売りもしているので、長いものを作りたければ2mの長さで買うこともできる。色のバリエーションも通販のほうが多い。
カメラネジを組み合わせる
かばんテープのストラップにカメラを取り付けるために、スモールリグというブランドの、1/4インチのカメラネジにリングを通したような製品を買った。
これをデジカメの底面の三脚穴に取り付けてカメラをぶら下げる格好になる。
これをかばんテープに通したあとで、プラスチックのアジャスターを付けて、ベルトの長さを調節できるようにした。
かばんテープをアジャスターで留める
アジャスターはこちらの写真の左上。これを1個使用した。
右上のバックルも付けたのだけどこれは結果的になくてもよかった。
アジャスターとバックルだけで糸で縫ったりはしていないが、強く引っ張ってもずれるようなことはなく、十分な強度がある。
バックルはサイドリリースバックルという商品名だった。リュックの胸のところのベルトにもよくあるタイプで、付け外しが簡単だ。
でも結局、駅伝のたすきをかけるようにそのままストラップに腕と頭を通せばよかったので、このバックルはあっても使わないことがわかった。
これをたすき掛けしていれば、カメラは自然に手でつかみやすい腰の後ろあたりに落ち着いて、取りたいものを見つけたらさっとカメラをスライドさせて構えることができる。
撮影を終えたらするすると元の位置に戻せばいい。
ずっとカメラを手に持ってなくていいのは思った以上に便利で、自由な気分がしてよいものだ。
もっと簡素化してみた
バックルは不要と分かったので、次はもっと簡単な試作品2号を作った。グリーンのほうがそれだ。
さっきの2個入りのアジャスターの余りでかばんテープを留めただけ。コンパクトデジカメ程度の重量なら、それだけでもベルトがずれることはない。
自分にとってちょうどいい長さが定まったら、こうやって端を縫っておけばより安心だ。
今度はスモールリグではなくカラビナ付きストラップアダプターというものを買ってみた。こちらは自由に回転できる分、スモールリグよりさらに使いやすい。
また1/4ネジ部分はカラビナ部分から分離できる。たいした差ではないが値段もこっちのほうが安かった。
ミラーレス一眼くらいならこうやって吊れる。ねじ部分もゴムで滑らないように留まるので、ストラップをしっかり縫ったり、カメラのストラップホールと四角いリングを紐でつないだりすれば、重量のあるカメラでも不安なく持ち歩けるだろう。
斜め掛けのメリット・デメリット
首にかけるネックストラップではなくて斜め掛けのショルダーストラップにしたのは、歩きながらカメラがみぞおちあたりでポンポン跳ねるのが以前からいやなのと、撮影しないならしないでカメラのことを忘れていられる案配が、コンパクトデジカメの持ち歩きにはちょうどいいと思うからだ。
しかし斜め掛けストラップのデメリットもひとつはあって、それはリュックとの相性が悪いことだ。若者がするみたいにリュックを低い位置まで下げないと、どうしても背中側で引っかかって不格好なことになってしまう。
だから僕は巾着型の薄いリュックを使ったりしている。これならそんなに邪魔にならない。
ヒップバッグがおすすめ
斜め掛けストラップと相性がいいのはウエストポーチ的なかばんだろうと思う。ストラップにもカメラの取り回しにも干渉することなく、財布や鍵・スマホなどの小物も持ち運べる。
僕もウエストポーチは正直ダサいなと心の片隅で思いはしても、さほど抵抗なく実利を取れる年齢になりつつある。
でも今はありがたいことに、ヒップバッグとかいう、もっとおしゃれなものもあるのだよ(昔からあるか)。
かばんを腰の前から後ろに回しただけでおしゃれ度も180度変わるのだからマジックだ。
またスリングバッグ(ボディバッグ)を斜め掛けしている人も見かける。あれと並行するようにストラップを斜め掛けすれば、あまり干渉することもないかもしれない。
斜め掛けストラップ愛好者には、このようなバッグもあわせてお薦めしたい。ものによっては容量も結構あるので、ミラーレス用の交換レンズなども持ち歩けるだろう。