100万語を目指す多読2か月目は、ラダーシリーズを手に取ってみた。
ラダーシリーズは多読向き
レベルと語数
IBCパブリッシングのラダーシリーズは語彙力に応じたレベル別の展開で、カバーの裏表紙に語数も示されているので、100万語までの累積語数の計算がしやすい(カバーに載っていない場合も版元のサイトで確認できる)。
また、主な単語(レベル2以下では本文中で使われているすべての単語)が巻末にワードリストとしてまとめてあって、多読では基本的に辞書を引かないことをモットーとはしているものの、どうしても知りたいこともあるのでこれもまた便利だ。
ラダーシリーズのレベル2とレベル3を読む
怪談—日本の奇妙な話
『怪談—日本の奇妙な話』は、ラダーシリーズのレベルが1から5まであるうちのレベル3。
まずこれを読んだ。
読みながら気が付いたのは、まだ英語を「読んでいる」こと。つまり、頭の中で単語を発音しながら黙読している所が多い。
数語のかたまりを見て、読まずに瞬時に理解しているのはまだ半分にも及ばないといった感じ。見て読まずに理解できるようにしたい。そうなれば読むスピードも速くなるだろう。
ロアルド・ダール傑作短編集
4つの短編が収録されているうち、2篇は過去に日本語で読んだことがあった。
その他の2篇も、部分的に引っかかるところはありつつ、物語そのものは面白く読むことができた。レベル3とレベル2の難易度の差は感じることができなかった。
不思議の国のアリス
多読1か月目に原著を読んだ『不思議の国のアリス』も、ラダーシリーズで読みなおした。

文章を比べてみれば、ラダーシリーズのほうはたしかに易しく書き直されている。でも読書ということでいえば、原著のほうが読んでいて楽しみが多かった。
ローマの休日
次は、映画『ローマの休日』の字幕と、日本語訳と解説を見開きページに並べた構成の本を読んだ。
映画の字幕は基本的にセリフ部分だけになるので、物語全体の味わいという点では薄かったけれど、口語英語に触れるという点ではよかったかも。
読むから見るへ
普段日本語の文章を読むときは、その文章を頭の中でいちいち音読はしていない。文章をある程度の長さに区切りながらパッパッと「見て」、その内容を理解している。
でも英文を読んでいると、頭の中ではすべての単語を愚直に発音していることがわかる。
これは過去の英語学習の過程で身に着いた習慣なのだけれども、英語を日本語のように読むためにはそろそろその段階を脱したい。
そう考えて、Amazonの0円の電子書籍ですらすら読めそうな児童書をたくさんダウンロードした。
無料の児童書を読む
Amazonで0円の電子書籍の児童書を、易しそうなものからいろいろ購入して読んでみた。
The Dog Who Watched TV
Tummies Do Talk!
Bedtime Stories For Kids
We're Amazing, 1, 2, 3! (Sesame Beginnings)
Bubbles, Bubbles (Sesame Beginnings)
Family Forever: A Julia Storybook
Fishy!(Internet Joe Kid Detective Mysteries 2)
Fibles- 10-Minute Children's Bedtime Stories for modern-day kids!
Wiggly the Worm: Fun Short Stories for Kids (Early Bird Reader Book 1)
A House for a Mouse: Oscar the Mouse in... (Red Beetle) (English Edition)
Christmas Elf: Christmas Stories, Funny Jokes, and Amazing Christmas Activities for Kids!
Pomodoro Penguin Makes a Friend
Finley the Fish
Where's My Sandwich?
Rattles, the Barn Cat Misfit
The Story of Dr. Dolittle
The Happy Prince and Other Tales (English Edition)
【対訳】ピーターラビット ① ピーターラビットのおはなし -THE TALE OF PETER RABBIT-
これくらいを読んだ。つまらなくて最後まで読まなかったものも一部ある。
こうした子ども向けの児童書でも、知らない単語はちょいちょい出てくるのでおもしろい。でもまあ学習効果はともかく、読書の楽しさとしては玉石混交だと感じた。その中で太字にしたものは大人にもおすすめできる。
頭の中で音読しないコツ
頭の中で音読しないコツとして、頭の中で「んーーーーー」とか、語のかたまりごとに「ふーん、ふーん、ふーん」といいながら読むと、ぼく自身の体感では、読まずに見て理解できる割合がいくらか多くなるみたいだ。
冠詞や前置詞まで頭の中で発音しているとそれだけ読むのが遅くなるけど、重要でない単語についてはこの方法で頭の中の発音をスキップできる。そうなってくると、英文を読んで感じる疲労感もそれ以前より小さくなってきて、一度に長い量が読めるようになる。
再度ラダーシリーズに戻る
大人の読み物としては面白味に欠ける児童書に飽きてしまって、あらためてラダーシリーズのレベル1と2から読む物を選んだ。
- びんの小鬼
- グリム傑作童話集
- 恋と仕事にスグ効く英語100
レベル1くらいなら「流し見」で内容を把握できるので、これくらいの内容の文章ならわりと短時間で読める。
でもレベル2の『恋と仕事にスグ効く英語100』は、決して難しくない文章なのに読んでいて目が滑ってしまう。一文も長めで、童話より抽象的な文章が多いせいか「見る」だけでは内容をイメージしづらく、頭の中の音読が必要だった。
易しすぎる本は必要か
多読は個人個人の英語力に応じて高校生・大学生レベルの読書から始めるのも自由だけれど、自分の実力でなんとか読める本よりずっと易しい本を読むと、「読んで意味を理解できる」レベルよりもっとネイティブに近い「見て理解できる」レベルもあることが、体感としてわかる。
難しい本でもそうした読み方ができる水準に最終的に到達するためにも、いちばん易しいレベルから始めてそんな感じを味わっておいてもいいと思う。
ただ文章があまりにも易しい本は、一概に言って、大人が読むには読む楽しさは少ないという難点はある。
多読初期におすすめの易しい本
文章が易しくて、なおかつぼくが今月読んで面白かった、あるいは感慨を持てた本を紹介したい。すべて0円の電子書籍版を読んだ。
ひと月に読める語数
多読2か月目に読んだ語数は、少なめに見積もってみて15万2000語程度だった。
楽しく読める物さえあれば月に10万語か、それ以上も難しくないように思う。
この2か月間、途中で読む物がなくなって中断した以外は、基本的に毎日、何かしらの英文は読んでいた。それなりに習慣づいた実感がある。
いまの雰囲気で続ければ、あとどれくらいの日数で100万語まで行けるだろうかと考えてみた。
最初に想像したよりは早く、早ければ夏のうちにも、遅くなっても読む習慣さえ続いていれば翌年の始めごろまでには、100万語に到達しているんじゃないだろうか。あまり急がず読んでいきたい。
2か月目:15万2000語
累計:20万4000語
読む物を探すときには、Amazonのレベル別リーディングガイドのページも参考になるだろう。
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