PCの音声をイヤホンとミニコンポとで切りかえながら出力するために、ボタン一つでどちらかに切り替えられるオーディオセレクターを購入した。
Nobsoundというメーカーの製品で、Amazonから購入。Amazonでの商品名は、
「【新登場!!】ミニ 2(1)-IN-1(2)-OUT 3.5mm ステレオ オーディオ スイッチャ パッシブセレクタスプリッタ ボックス (ブラック)」
というものだ。
今回はそのファーストインプレッションとなる開封レビュー記事です。
今回購入したのはこれひとつだけで、ほかの商品と一緒ではなかったけれど、Amazonのダンボールの底にビニールで固定される例の梱包で届いた。
製品じたいもこのように簡素な箱で梱包されている。最近では中国メーカー製品もAppleなどと比べて遜色のない、センスのいいパッケージに入っていることも多いが、こちらは昔ながらの雰囲気だ。
箱のサイズは15.2x9.3x4.3cm。
品番とカラーにチェックが入っている。ほかに似たデザインで4系統切り替えのバージョンもあった。
内容物は製品のほかにはゴム足のパーツと、説明書きの紙1枚。
箱の中で動かないように、スチロール素材をくりぬいた緩衝材できちんと保護されていた。
さっそく接続してみた。
入力に対して2系統の出力を切り替えるパターンでつないだが、出力1に対して入力2系統を切り替える逆方向の接続も可能だ。
なかなかデザインもよく、一見きちんとしている。しかし製品の作りには、多少甘いところもあるように感じられる。
左側のA/B切り替えボタンは、上の画像では押し込まれているAの状態のように見えるが、実際にはこれでBが選択されている状態で、実際には押し込んでいない。左側のボタンだけデフォルトの位置がちょっと低いのだ。これには個体差もありそうだけど、もう少し上まで飛び出ていると、見た感じが左右で整う。
画像では、製品奥側の出力Aに片耳イヤホンを、そして出力Bにはオーディオ変換ケーブルを介してミニコンポの外部入力につないでいる。
手前側のミニプラグがPCからの入力だ。この状態ではちょっとプラグの飛び出しが邪魔になりそうなので、今後L型のプラグのケーブルに変更してもいい。
とりあえずYouTubeの音源をいくつか聞きながらしばらく作業してみた。
音質については大きな不満は感じない。スピーカーで聴いている分にはFOSTEXのボリュームを挟んでいるときとそんなに変わっている様子もなかった。
しかしイヤホンをつないでボリュームMaxにすると、最大ボリューム付近ではホワイトノイズが乗るのがわかる。
これはこの製品のボリュームのパーツ由来だと思うので、ボリュームの最大値付近を避けて使うようにすれば問題なさそうだ。しかし音質面で超シビアな使い方をしようとするなら注意すべき点だろう。
そしてボリューム自体の性能もそれほど高くはない。最小から最大までを10とすると、変化がわかりやすいのは0から4くらいまでで、5から10までは、回してもそんなに音量が大きくなっている感じがしない。ボリュームノブ自体はアルミの削り出しで上質感があるし、軽めの摺動感があって回した感じも悪くなく、せっかくの品質なのに、性能自体は音量の微調整用という感じだ。まあ、能率の異なるイヤホン/ヘッドホンを切り替えて使うときの役には立つだろう。
音のオンオフは、写真右側のミュートボタンで簡単にできるので、これは便利だと思う。
付属のゴム足は専用品ではなく、3M(スリーエム)の汎用品で、貼り付けると脚より少し大きいのだけど、実用上は問題ないので僕は貼って使っている。
この種のミニプラグ用のオーディオ切替器は需要はそれなりにあるはずなのに、製品の種類は案外少ないようだ。
その中から今回使い勝手の良さそうなのを買ってレビューしてみた。事前に期待しすぎてややがっかりのところもあるが、作業BGMをイヤホンとスピーカーで切り替える機能に関しては、とりあえず満足しているというのが正直な印象だ。検討している方の参考にしてほしい。
ボリューム機能に重点を置いているなら、僕も昨日まで使っていたFOSTEXのボリューム(アッテネーター)を推薦したい。
入力が3.5mmで出力がオーディオプラグ(RCA)と変則的ではあるけど、単機能のボリュームとして非常に高品質で、よきアナログ製品のおもむきがある名品だ。