ステレオ片耳イヤホン2種類の音質を聴き比べ おすすめはヤザワに決定

片耳イヤホン ヤザワ WEUTOP

家でのPC作業中は、イヤホンを使用して音楽などを聴いている。

これまでは普通の両耳型のカナル型ステレオイヤホンを使っていた。

この春先に、固い音に反応して右耳がぐずぐずいう症状が数年ぶりに出てきたこともあり、左耳だけで音楽や音声を聴けるように、片耳イヤホンを買ってみた。

これはモノラルのイヤホンではなく、ステレオの左右のチャンネルを1か所に合成して、片側だけで聴けるようにしてくれる製品だ。

最初に買ったWEUTOPの音質にいまいち満足できず、結局もうひとつ、ヤザワのイヤホンも買うことになったので、その違いをレビューしたい。

WEUTOP ステレオ 片耳イヤホン

片耳イヤホン ヤザワ WEUTOP

画像の左側が、先に買ったWEUTOP ステレオ片耳イヤホン。購入時の価格は500円だった。

カナル型、3.5mmの一般的なステレオミニプラグで、ケーブルの長さは1m。使い勝手は決して悪くないが、音質のほうは物足りなかった。

音がこもっているというのが第一印象。よく言えば低音が出ている。

しかしそれまで使っていたソニーのMDR-EX155から切り替えると、あきらかに音が悪くなったのがわかった。

僕はイヤホンの音質に対してさほど高い水準を求めていないし、値段も安いものだから期待もしていなかったけれど、それでもこれは失敗したかなと思った買い物だった。

ちなみにソニーのMDR-EX155は実売1000円台前半で、これも高いものではない。

ヤザワ ダイナミック密閉型片耳カナルイヤホン

先の写真の右側が、2番目に買ったヤザワの片耳イヤホンだ。購入時の価格は480円だった。

こちらもコードの長さは1mで、机で使うのにも、外でスマホやオーディオプレーヤーの音楽を聴くにも使える、ほどほどの長さだと思う。

イヤーピースはご覧のように大・中・小が付属している。中サイズが装着済みだ。

音質は、WEUTOPと比較すると一聴して抜けのよさが明らかだ。

こもり感が全然ないわけではないが、WEUTOPの4分の1程度に抑えられていて、気になるレベルではない。

この時点で、第一印象として、はっきりとヤザワのほうが好ましい。

最初からこちらを買っておけばよかったし、実際に今でもこのヤザワのほうを使い続けている。

ヤザワとWEUTOPを、もう少し詳細に比較してみる

しかし同じソース(バスケットの試合中継の動画)を繰り返しながら、イヤホンも切り替えながら仔細に比べると、以前買ったWEUTOPは全体にこもっている代わりに、人の声が明瞭に前に出て聞こえることがわかる。実況・解説の音声は、ヤザワよりWEUTOPのほうがはっきり聞こえた。

その点だけを比較すれば、ヤザワは全体の音に埋もれて遠くでしゃべっているようにも聞こえ、悪く言えばコシがない。これはボリュームを上げても同じ印象だ。

左WEUTOP 右ヤザワ

左がWEUTOPで、右がヤザワ。両方とも軸に対してイヤーピースが傾いていないので、左右どちらの耳でも使える。

低音・中音・高音域の聴き比べ

低音域は最初の印象ではWEUTOPがいくらか豊かに感じるのだけれど、よく注意して比較すると、音楽のベース音はヤザワのほうが明確に聞き取れる。WEUTOPが全体的に中低音寄りということだろうか。

中音域、なかんずく人の声は、これはもうWEUTOPが明らかによく聞こえる。ヤザワはこの部分が物足りない。

高音域は、比べられるほどどちらも豊かではない。しかしヤザワのほうが音の抜けがある分、全体的にすっきりしている。

あくまで僕の個人的な評価だけれど、総合評価としては、まず使い始めの違和感が少ないのはヤザワ、音楽メインならヤザワ一択、ラジオはFMはもちろんのことAMでもヤザワ、しかし音質を問わずなにか音声情報を聞き取るためであれば、WEUTOPがいい場面もあるかもしれない…けれど、まあ実際、それもヤザワでいいと思う。

というわけで、この片耳イヤホン2製品でどちらにしようか迷っているなら、ヤザワのを強くおすすめしたい。

ヤザワの片耳イヤホンには、コードの長さがもっと長いものや、ボリューム付きのものもあるので、テレビを見るためにも使えるだろう。

ヤザワ 片耳イヤホン

ヤザワのほうの製品情報を転記しておく。

  • 形式:ダイナミック型
  • ドライバーユニット:φ10mm
  • 再生周波数帯域:20~20,000Hz
  • 最大入力:3mw
  • インピーダンス:16Ω
  • 音圧感度:102dB/mw
  • コード長:1m
  • プラグ:φ3.5mmステレオプラグ
  • 質量:約7g(コード含む)
  • 付属品:イヤーパッドL/S各1個(M標準装着)

片耳イヤホンのメリット

片耳イヤホンはケーブルが1本少ない分、タッチノイズも発生しにくいし、両耳イヤホンのように毎回左右を確認しなくてもいいのも小さなメリットだ。

昔ながらのオープンタイプのイヤホンがとても少なくなって、カナル型の密閉イヤホンばかりになっている現在、道路を歩く際の安全のためにも、片耳を開けていられるこのようなイヤホンがより広く知られるようになるといいと思う。

ただ携帯ラジオ用の2.5mmプラグのモノラル片耳イヤホンとは違うものなので、そこは注意してほしい。

ヤザワの片耳イヤホンでステレオのCDを聴いてみる

手持ちのCDの中から、左右チャンネルの音の差が大きいものを探してみた。

ミーツザリズムセクション

アート・ペッパーの『ミーツ・ザ・リズム・セクション』。

アート・ペッパーが1957年に「ザ・リズム・セクション」すなわち当時のマイルス・デイヴィスのリズム隊とセッションした名盤だ。

このCDでは、アート・ペッパーのアルト・サックスが左スピーカーから、それ以外のメンバーの音が右スピーカーからと、出てくる音が比較的くっきり左右にわかれていて、片耳イヤホンの聞こえ方を見る実験にちょうどいい。

いつもはスピーカーで聴いているミニコンポにヤザワの片耳イヤホンを繋げてこのCDを再生すると、(当たり前だけど)すべての音が1か所にまとまって聞こえる。

ステレオで聴く印象とは違い、なぜかこのアルバムの演奏が持つ華やかさが控えめになっているようだ。ペッパーでいうと『サーフ・ライド』のような、もっと古い時代のモノラル盤の雰囲気がある(この片耳イヤホンの周波数特性などの性能が、据え置きスピーカーに劣ることもあるだろう)。

でも逆に、ペッパーのサックスだけでなくレッド・ガーランドのピアノもフィリー・ジョー・ジョーンズのドラムも、ソロが「前に出てくる」。セッションもより力強くまとまっている。演奏がとても新鮮に聴こえて、耳をそばだててしまう。むしろステレオの音が取っ散らかっているだけなのではないかと思ってしまうほどで、別のアルバムを聴いているようだった。

面白くなってほかのテクノやクラシックのCDでも試したところ、単純にステレオをモノラルに変えると「迫力は出るけど音楽としては物足りない」結果になることが多かった。しかしこれは480円のイヤホンの限界でもあったと思う。品質のいいモノラルのスピーカーで鳴らせば(それともスピーカーではなくてアンプのほうで対応できるのかな)、また別の結果が出そうでもあった。

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